ごあいさつ 私の生まれた家庭は、浄土真宗の家庭で、キリスト教とは関わりのない家庭でした。 青年時代、私にとって最も大きな心の問題は、愛の問題でした。私の心は、何をもってしても抑えることができないほど激しく愛に飢え渇いていました。本物の愛、愛の本質を知りたいと渇望していました。
そうした中で、私は一人のクリスチャンの方と出会いました。そしてその方の導きで教会に通うようになりました。
はじめての礼拝で経験した賛美歌の透き通るようなきよい響きは感動的でした。しかし、自分の内側は、神はいる、いないの葛藤の連続でした。
その頃、読んだ一冊に、マーチン・ルーサー・キング牧師の書いた「自由への大いなる歩み」という本がありました。そのときはまだ聖書の愛の本質について知ってはいませんでしたが、ここにはキリスト教の愛の本質があるという深い確信を抱くことができました。教会に通い続ける中で、生ける神は、聖書において約束しておられる真実の愛をお与えくださいました。もう40年ほど前のことでありますが、イエス・キリストにおいて注いでくださった神のこの愛は、今も変わることがありません。傷つき傷つけながら生きている私たちの心を健全に包み、いやすことができるこの真実な愛を、皆様にも知っていただきたいと願っています。
「あなたは私たちを、ご自身にむけてお造りになりました。ですから私たちの心は、あなたのうちに憩うまで、安らぎを得ることができないのです」(アウグスティヌス『告白』より) |